●たくさんの絵本を出している加古里子さん

図書館にいくと、加古里子さんの絵本がたくさんある。だるまちゃんが出てくる絵はどこかで見かけたことがあるでしょう。加古さんは、1926年の戦前に生まれて2018年にお亡くなりになられていますが、たくさんの絵本を出版されています。
だるまちゃんとてんぐちゃん
加古 里子
福音館書店
1967-11-20


現在小4の息子がいるのですが、息子は加古里子さんの絵本を小さい頃にも読んでいましたが、最近でも読んでいます。

●加古里子さんの自然や科学の絵本はすばらしい

加古里子さんは、物語の絵本の他にも、自然や科学を扱った絵本を多数出版されています。息子は加古さんの自然や科学の絵本が好きで見ていました。最近も見ています。特によく見ているが次の4冊です。

「宇宙」「海」「地球」「大きな大きなせかい」です。

宇宙 (福音館の科学シリーズ)
加古 里子
福音館書店
1978-11-15


海 (福音館の科学シリーズ)
加古 里子
福音館書店
1969-07-25


地球 (福音館の科学シリーズ)
加古 里子
福音館書店
1975-01-20

加古里子
偕成社
2009-04T



この絵本の素晴らしい点は、目に見えて感じられる身近な世界と、地球の中や、海の底、宇宙の果てといった目に見えない世界を、楽しい絵と言葉で同時に感じる事ができるところです。

身近な具体的な世界と、目に見えない抽象的な世界が存在しているけれど、具体的な世界と抽象的な世界が何らかの繋がりを持って存在していて、自分自身もその世界の一部で暮らしていることを感ずることができるわけです。

現在では、同じような趣旨で作られた図鑑もありますが、50年も前に「海」が出版されています。その当時、画期的な絵本だったと思いますが、現在でも十分に通用して楽しめる絵本だと思います。学校の教材に使ってもよいぐらいです。
7864512345613

●1冊の絵本の中に科学や自然の膨大な情報が詰め込まれている。どうやってこの本ができたのだろうか?

楽しく絵が上手な絵本はたくさんあるのですが、1冊の本の中に、宇宙、地球、海といったテーマで大量の知識が埋め込まれている絵本はなかなかお目にかかれません。

加古里子さんは、絵本作家でもありましたが、東京大学工学部を卒業し民間会社の研究所に勤務していた工学博士という科学者でもありました。

そのプロフイールを知って、こういった膨大な知識が入った絵本を製作できたのは、加古さんが、科学者と絵本作家という2足のわらじを履いて、科学の知識があったからと私は単純に納得していました。

しかし、加古里子さんの自叙伝「未来のだるまちゃんへ(文春文庫)」を読んだら、単に加古さんが科学の知識が豊富であったというだけでなく、科学絵本を執筆するために、膨大な資料を集めて、長い年月をかけて1冊の本を作り上げていることが分かりました。

「未来のだるまちゃんへ から引用」
(引用開始)
かくして、『宇宙~そのひろがりをしろう』では、百五十億光年の宇宙の姿の見取り図をかくことにしました。その作業のための時間欲しさに僕は二十五年勤めた会社を辞め、山積みの資料を収めるためのアトリエを増設することになりました。

また、それは各国が宇宙開発にしのぎを削っていたあのアポロ計画の時期とも重なり、専門家の方々に刻々と変わる最新の見解のご教授を願いながらも、より高く、より遠くを目指した人間というものの叡智の姿を三十場面の中に的確に落とし込むために、七年もの歳月を要したのです。
(引用終了)

その当時、加古里子さんは会社員と絵本作家の2足のわらじを履いていたわけですが、この本を書く資料集めと執筆の時間を作るために会社を辞めて、そのうえで7年の歳月をかけて「宇宙」という1冊の絵本を書き上げたということです。

「海」は7年。「地球」は5年の期間を執筆にかけているのだそうです。

これらの科学絵本を執筆するのには、元々の科学の知識だけでは到底足りないので、5年とか7年といった歳月を資料集めや執筆にかけていたのです。

●膨大な資料と時間を費やして作られていた科学絵本は利用したほうがよい


加古さんは科学者だから、このような絵本を書けたんだと私は単純に思っていましたが、そんな単純な事ではなく、科学者であっても膨大な資料を基に時間をかけて絵本を書いていたのです。

それだけの知識と労力をかけている科学絵本なのですから、子供達の興味を広げたり、理解を深めるのに役に立つのは間違いないでしょう。親としたらそれだけの大作を利用しない方がもったいないです。

加古里子さんは科学絵本を書く時の思いについてこのように書いています。
「未来のだるまちゃんへ から引用」
(引用開始)
どうにかして、このような子の自発性を伸ばしてやりたい。なんとかして理解の輪を広げてやりたいと、まったく場違いな門外漢のまま、オクメンもなく三百くらいの対象を科学絵本にしてきましたが、
どうしてどうして、そのくらいではとうてい追いつくものではありません。子どもたちの興味の対象は千をくだらないと思っています。

そうして、みすがら挑戦して追求していこうという子は、日本の中では、せいぜい二千人から三千人ぐらいかもしれない。ですが、僕は、こうした子ども時代の発展性を伸ばしてやれないだろうか、未来性のある興味に答えられないかと思案してきたわけです。
(引用終了)


このように子供たちの興味を広げたり伸ばしたいしてあげたいという加古さんの思いのつまった科学絵本は、親としたらぜひ利用して子供に見せてあげたいものです。

たくさんある絵本の中から、子ども自身がこの本を自分で探し出すのはなかなか難しいです。親が見つけてあげる必要があります。子供が見るかどうかは親にかかっているわけです。

未来のだるまちゃんへ (文春文庫)
かこさとし
文藝春秋
2017-01-20


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