●中学校での運動部への加入状況

「運動部活動の現状について スポーツ庁 平成29年5月」によると、

2017年現在で全体では56.4%。男子に限ると75.1%の中学生が運動部の部活動に参加している。2001年の調査では全体では54.8%。男児に限ると75.3%運動部に加入している。加入率の状況は約20年前ほぼいっしょ。
全体では2人に1人。男子は5人中4人近くが加入していることになります。かなり高い参加率と言えるます。10年前とくらべても加入率に変化はありません。

・「運動部活動の現状について スポーツ庁 平成29年5月」
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/shingi/013_index/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2017/08/17/1386194_02.pdf
・「文化部活動の状況について 文化庁 平成30年7月」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/bunkakatsudo_guideline/01/pdf/r1407482_03.pdf

●中学校の運動部は1日何時間活動しているのか。休養日はあるのか

運動部の活動時間は、平日2時間程度、休日3時間前後が平均的

1週間に休養日をもうけていない中学校の割合は22.4%。週1回が54.2%。週2回が14.1%。週3回が2.9%。
休養日なし~週2回で全体の90.7%ということは、運動部に所属すると9割の人が週に5日以上は部活動をしているということだ。
休養日なし、もしくは1日で76.6%にも達する
。大人でも週休2日以上が一般的になっている日本社会の中では、違和感があるくらい中学生は運動部に日数をかけている。

●中学校の部活動にかける時間は累計すると1350時間。かなり膨大な時間。

中学3年生になると一年間通しで部活動はしないケースが多いでしょうから、3年生の時は3か月間部活をしたとすると、中学3年間の内、27カ月間部活動をすることになります。

中学3年間で運動部の部活動にかける時間を計算してみると1350時間になります。(1日当たり2時間×1か月の稼働日数25日(月に5日休み)×27カ月)。かなり膨大な時間を部活動に費やしていることがわかります。
132645645123

●自分が中学時代に戻ったとすると1350時間を運動部の部活動に使うかな?


何十年か前、私は中学時代、野球部に入っていました。その頃を思い出してみると、私の通っていた学校は週1回は部活動の休みがありました。もっと休みがあったかもしれません。夏休みや冬の間はまとまった休みもありました。練習時間は平日だと2時間程度だったと思います。周りの学校もだいたい似たようなものだったと思います。

そうやって思い出しながら直近の統計を見てみると、現在も中学の運動部の部活動は膨大な時間と日数を費やして行われているのだなー。もしかしたら最近の方が盛んかもしれないと思います。

私の中学の頃を思い出すと、小学校で少年野球をやっていたので、その流れで中学でも野球部に入りました。とても好きでやっていたし、やりたくてやっていたので楽しい部活の時間だったと思います。現在の自分のベースにもなっているわけなので、それでよかったと思います。

好きでやっていたわけですから自分自身はそれでよかったと思うのですが、現在の自分がその当時に戻って、中学時代の時間の使い方を選択するとすれば、色々な選択肢があるなーと思います。

●子供がスポーツを熱心にやることは賛成

私は、子供がスポーツや運動をすること自体は、否定しません。むしろ推奨します。自分自身もスポーツをやっていたことはよかったと思っています。

スポーツや運動をやった方がよいという理由は次のとおりです。
プロになるつもりでなければ、種目を選んで、体を壊さない程度にということになりますが、子供の頃にスポーツに取り組んだり運動することが、大人になってから健康な体を維持することの基礎になることです。

また、もうひとつ重要なのは、子供の頃にスポーツをやることがIQを高めることにもつながるらしいということです。

「本番に強い脳と心のつくり方 スポーツで頭がよくなる」苫米地英人博士から引用。

(引用開始)
子供のIQを上げようと思ったら、テレビゲームではなく、体を動かすスポーツを徹底的にやらせる必要があります。小さいころにドーパミンを前頭前野に流すトレーニングをスポーツで積み、高校生、大学生になったら哲学、数学、科学の本を何千冊も読んだりして、さらに抽象思考のトレーニングを重ねると、天才と言われる脳が形成されていきます。
(中略)
脳を統合的に育てるには、小さいころは将来の土台を作る意味でも、スポーツに取り組むことをおすすめします。スポーツは、ゲーム性という臨場感世界に身体性をともなってアクセスする運動(思考)であり、ドーパミンやセロトニンなどの体内物質の分泌を活性化し、IQを高めてくれます。
(引用終了)

スポーツをやることで、健康な体の基礎がつくられて、なおかつIQが高まることにつながるわけですから、子供の頃にスポーツや運動はなるべくやったほうがよいでしょう。

●運動やスポーツが子供にとって大切。でも学校の部活動でやるものなのかはよく考える必要があるのでは。

運動やスポーツが子供にとって大切なのは間違いありません。しかし学校の部活動に加入してやったほうがよいのかはよく考える必要があると思います。部活動が学校の先生方が本来の仕事以外の時間を使って成り立っているというあり方でよいのかという学校側、教員側からの視点もありますが、ここでは子供や保護者側からの視点で考えてみます。

(理由その1) 一つの競技をやるよりいろいろやった方が楽しいかも

中学に入り一つの運動部の部活動に入ると、1350時間を一つの競技に費やすことになります。もちろん、その競技に集中してやりたい人はそうすればよいわけで、好きにすればよいわけです。
でも、本当に一つのスポーツだけでなく、体育の授業のように色々なスポーツをやるとか、スポーツ以外の事もやるというわけにはいかないのでしょうか。

私は中学の時、野球部でしたが体育の授業の時のバレーボールやバスケ、サッカーも楽しかったのです。一つを選択しないで色々できて楽しめるのであればそれもよいのではないでしょうか。

(理由その2)部活動に一度入るとイヤになってもやめにくい

一度入ってしまうと、イヤになってもなかなかやめにくい。またイヤになっても、続けたら何かいいことがあるのではないかと思って続けてしまうことはありがちだと思います。また、団体競技や吹奏楽のような団体でやるものは特にそうでしょう。イヤになって続けていてもパフォーマンスを下げてしまいますし、高いバフォーマンスを発揮できないのではIQを高めることにつながりに
くいのではないでしょうか。

(理由その3)競技や学校によっては1.2年生の時にはゲームや試合に出らない。

競技種目や学校にもよりますが、3学年で一つのチームを作っているので1.2年生の間はゲームや試合に出られない。また人数の多い学校やクラブでは3年生になっても試合に出られない場合もあります。

ゲーム性という臨場感空間に身を置くことがIQを高めるとすると、なるべく試合やそれに近い実戦に参加することが大切だと思いますが、3学年で1チームで運営している学校の部活動はゲーム性を体感する場所としては、十分とは言えないと思います。

小学校の時にスポーツをやる時はスイミングであれば習得度別クラスだったり、サッカーや野球は学年別でチームを作ることで実際の試合をすることで子供が楽しんでできる工夫をしていると思うのです。

どの学年でもゲームができる。あるいは、クラブの人数が多ければ2チームにするいった方法で、誰もがゲームを体験できることが望ましいと思います。

(理由その4)中学の運動部の部活動で急に先輩後輩といった縦の関係になってしまう

それが中学に入ると競技にもよりますが、3年生中心のチームになって、入学してから1年以上はなかなか試合の実戦でゲームを楽しむということができなくなってしまいますまた小学生の頃は無かった先輩後輩という縦の関係が急に発生するわけです。上級生がいるのでその間は、ゲームに出れなくても我慢しなくてはならないというわけです。また後輩が先輩のサポートをして当たり前とか、指示に従うのが当たり前といった風潮も学校によってはあるでしょう。

先輩後輩という縦の関係に慣れること、集団での活動に順応することが大切だとの意見もあるかもしれまん。そういう考え方もあるかもしれませんが、単純に中学時代の自由に使える時間の使い方としてはもったい無い気がします。

(理由その5)勝った負けた。レギュラーになったならなかった。といった勝負や競争の概念がついて回る。

中学校の運動部の部活動で、勝つことを特別に強調する学校や指導者は一部かもしれません。しかし運動部で行うスポーツは何かの大会に出場することを一つの目標にしているわけですから、どうしても勝った負けたという勝負の概念がついて回ります。レギュラーになれたなれなかったということも同じように競争の概念がついてまわります。

私は、子供の部活動の勝ち負けなんてどっちでもいいじゃない。と思いますが子供達や親によっては、やはりそこに重要性を置いている場合もあるでしょうから,やはり勝負や競争の概念が運動部の部活動に付き物といってもよいでしょう。

プロを目指す人や、そういった勝負に価値を見出す人が一部いてもよいかもしれません。しかし大部分の中学生がそんな勝負の世界の価値観の中で部活動をする必要はないと思います。スポーツをやるなら、勝ち負けにこだわらず楽しくやるというあり方があってもよいのではないでしょうか。

(理由その6)行動予定の優先順位が部活が一番になってしまう

部活動に加入すると、行動の予定や時間配分が部活動が最優先になってしまう。部活の予定が入ってしまうので、旅行に出かけたり他のやりたいことをするのが制約されてしまいます。

理由を6つあげて見ました。ネガティブな事ばかり書くなと思う方もいるかもしれません。もちろん運動部の部活動のよい面も当然あるわけです。保護者から見たら、ゲームばかりやっているなら部活に熱中してもらった方がよほど良いと考える人もいるかもしれません。

しかし中学に入ったら一つの部活動に加入するのが当たり前と考えないで、いろいろなかかわり方があってもよいと考えてみるのもよいと思います。

6549754621345
●一つのスポーツに熱中するのも有り。一方いろんな事に興味をもって熱中するのもあり。

私の小4の息子の事で考えると、小1~小4の間の約4年半の間に驚くほどいろいろな事に興味をもって
熱中してきました。
体を動かすことで言えば、サッカー、スイミング、タップダンス、外で遊ぶ
楽器演奏では、ピアノやバイオリン
工作や造形をするといった創作も熱中して続けています。
興味をもって調べたり熱中したこととしては、「魚やその調理」「恐竜や昔の生き物と化石発掘」
「サメやヘビといった生きもの」「貝殻採集」「飛行機やロケット」「日本刀」「バイオリン本体」
「戦国武将と甲冑」「天体観測や宇宙」「体の仕組み」などなどです。
そのまま熱中し続けているものもあるし、興味が一区切りになっているものもあります。

自由に興味をもって熱中できるように後押ししてあげれば、アメーバー式に色々ものに興味をもって取り組んで熱中するようですが、小学校の時は自由につかる時間が多いのも興味が広がっていく要因とも言えます。

それが、中学に入ったとたん。1つのスポーツを選択して自由時間の大半を使って、3年間それに取り組みなさいということで本当によいのだろうかと親としては心配になってしまうのです。
スポーツをやるにしても、いくつかの種目をやるとか、1年生の時から試合に出られるといったあり方があれば一番良いとは思います。
645312645

●中学時代の自由な時間は、好奇心をもっと広げて深めていくのに使うのもやいいんじゃないか

子供が中学に入ると、学校の授業時間の自分で使い方が決められる時間は部活動で埋まる。その他の時間を人によっては学校や塾の勉強。人によってはゲームやスマホ、テレビで使うといったところではないでしょうか。これでほとんどの時間が埋まってしまうでしょう。

小学校の頃には、いろいろな分野に好奇心を広げていく時間がけっこうあると思うのですが、中学に入って運動部の部活動に時間を費やすと好奇心を広げて深めていく自由な時間の入り込む余地が無くなってしまいます。

たとえば、家族で海外でも国内でも旅行に行くとか。旅行に出かけてリアルな体験をすることは、好奇心を広げるために非常に役に立つと思うのです。
それが部活の練習があるから旅行に行くのはやめておこう。といったことは無いでしょうか。親も部活があるから仕方がないね。と思うかもしれませんが貴重な機会を失うのはとてももったい気がします。

中学時代に一つの部活動に熱中するのもあり。
一方で10代前半はまだまだ好奇心を広げて行くのもあり。
どうするかは、しっかり考えた方がよさそう。


にほんブログ村
にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ
にほんブログ村

子育て情報ランキング