●尼崎市。民間のウェブ教材を導入

5月8日付の神戸新聞NEXTによれば、
新型コロナウイルス感染拡大による臨時休校の延長を受け、
兵庫県尼崎市は同市立中学校と高校に通う
約1万1460人を対象に、自宅での学習に役立ててもらうおうと、
パソコンやスマートフォンなどで映像授業を受けられる
民間サーピス「スタディサプリ」を導入したと発表したとのことだ。

神戸新聞NEXT  2020年5/8記事
尼崎市が映像授業へ 民間サービスを導入

ご存知の方も多いと思いますが、「スタディサブリ」とは
リクルートマーケティグパートナーズが扱っている、ウェブ上の教材。
学校の授業形式で、上手な先生が教えてくれるというものだ。
休校期間中、私の家でも利用させていただいている。
学校で利用する場合は、生徒の学習状況や理解度を教員が把握することもできるそうだ。

また尼崎市は、インターネットが利用できない生徒には、
学校のパソコン室の提供やタブレットの貸し出しなどで対応するそうだ。
2021年3月31日まで。市が同社と利用料約5456万円で契約するとのことだ。

どのような形式の契約なのか詳細は不明ですが、
新聞記事の生徒数から教材利用料を1人当たりに換算すると4760円の
破格の安値ということになる。
教員の年間人件費の10人分にも満たない費用である。
費用としてはたいした金額ではなく費用対効果は高いように思える。


この記事によれぱ中学高校となっているので、小学校への導入は今回触れられていない。
スタディサブリ自体は小学生向けの物もある。

尼崎市市長のコメント
「臨時休業が続き、生徒たちにとって将来ハンデになりかねない。
学校ごとの学習プリントを補完する形で活用してほしい
」そうだ。

子供の学習を継続するための現実的な選択として英断であると思います。

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●パンドラの箱を開けた尼崎市

同市の市長のコメントを読むと、現在の制度との兼ね合いや、
関係する省庁や学校への配慮をうかがうことができる。
コメントのこの部分だ。

「学校ごとの学習プリントを補完する形で活用してほしい。」
あくまでも、
学校の学習プリントが主
スタデイサプリは補完という位置づけになるということだ

しかし動画の種類や数の充実から考えると、実際は
スタディサプリが主
学校の学習プリントが補助だろう。

スタディサプリ自体が
現在の学校教育制度の中では主の教材として認可されてるわけではないので
あくまでも学校の補助教材の提供ということになるのだろう。

尼崎市は、既存の制度と折り合いをつけて上手に実を取ったと
言えるのではないだろうか。

●これで地域ごとの学力格差の発生は決定的なのでは

スタディサプリを活用するとどの程度学習の理解が高まるのかは
数値データとしては公表されていません。

したがって、休校時に利用した場合と利用しない場合の学力の差は
あくまでも推測になってしまいます。

しかし、そもそも学校での授業が無い状態で
休校期間が長くなれば長くなるほどに、スタディアプリを活用した市町村と
使用しなかった市町村で学力の差が開くことは容易に推測できます。


●他の自治体は一体どうするのか?
政府・文科省はどうするのか?


私は、スタディサプリという特定の教材を推奨しているわけではありません。
また1つの教材がどれだけの自治体にサービスを提供できるのかの詳細もわかりません。
同じような機能を果たせるウェブ上の教材であればそれでよいと思うのです。

しかし、休校が続いている現在、補助教材という位置づけであっても
現在、民間で開発されて使用されている
実績のあるウェブ教材を一刻も早く、
自治体単位でも導入を進めた方がよいのではないかと思います。


本来であれば、政府や文部科学省が主導して進めることなのでしょう。
教材のこの部分が要領や規則に合わないとか。
政府、文部科学省も自らが管理、指導が及ぶような、
要領、規則にあったウェブ教材を独自に開発したいということかもしれません。
教科書も厳密に検定しているわけだから、ウェブ教材も同じように検定したいと
思っても不思議ではありません。
そもそもそこまでの検定は不要と思いますが。

●公式教材ができるのは一体いつだろうか?
現在、教育が家庭にまる投げになっている。
とりあえず既存のウェブ教材を活用したほうがよいのでは


公式ウェブ教材もそのうちにできるかもしれません。
もしくは学校の先生がオンライン授業をそのうちに始めるのかもしれません
でも、学校はプリントだけ配布して子供の教育が家庭に丸投げになっている状況です。
政府や行政、学校がその体制を作るのを誰もが呑気に待っていられるわけではありません。

独自の教材にこだわるよりも、
今すぐ使える既存のウェブ教材を活用したほうがよいのではないでしょうか。

(すでに検討していたり、始めているかもしれませんが)

尼崎市では、インターネットが利用できない生徒には、学校のパソコン室の提供や
タブレットの貸し出しで対応するということです。
これも現実的なよい対応で、ぜひ他の自治体でも参考にしていただきたいと思います。

現在のような特殊に状況ですので
自宅に設備があって、学習を見てあげる人がいれば、
家庭の教育力にまかせておけばよいのではないでしょうか。

自宅にネットや端末の設備がないとか。兄弟がいて端末や場所が足りない。
といった生徒や家庭を最優先に備品や、学校施設の利用を最優先に考えるのが
よいのではないでしょうか。


特定の学年の生徒を優先して登校させるという指針があるようですが、
現在の状況ですから、学校施設や備品の利用の必要性が高く、
利用を希望する方を優先するといった柔軟な対応の方が望ましいのではないでしょうか。

パンドラの箱の底には「希望」が残っています。
今回の取り組みが希望のある未来につながるとよいですね。

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