9月入学・新学期が指している9月は、
今年の9月それとも来年の9月か


9月入学・新学期と言っている9月について
今年の9月」と「来年の9月」の2つの案があります。

この話題については、
今年の9月の事か来年かを区別して話している人と、区別していない人がいます。
9月新学期の話題が出てきた段階では、論点がまだ整理されていなかったので、
一言で9月新学期と言われていたわけです。

今年の9月なのか来年の9月中で、議論やアプローチが変わってきます。
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今後も、当分コロナウイルスの影響が続いて、地域によっては
学校に通学できない日も相当ある。
そのためオンライン学習等の代替え方法を準備するという前提の話になります。

1) 9月新学期が今年の9月をさしている場合

 今年の9月で入学・新学期に制度変更の場合

①現在の学生は、今年の9月から新学期をスタートして
来年の9月までの1年間で今年(2020年)1年分のカリキュラムを実施。

(今年の新入生はすでに入学しているので、
今年の場合は9月入学といっても実際はすでに入学済)
来年の9月に新たな新入生が入学。

2020年5月現在で小学校3年生であれば、2020年9月から新学期スタートして1年後の
来年(2021年)9月に小学校4年生になります。

今年の9月スタートに合わせて各種準備が必要
・制度設計、法整備、カリキュラム決定、学校の現場準備、オンライン授業準備等

2) 9月新学期が来年の9月をさしている場合

来年の9月で入学・新学期に制度変更の場合

①現在の学生は、今年の3月から来年の9月までの1年半の間
今年(2020年)1年分のカリキュラムを実施。

来年の9月に新たな新入生が入学。

2020年5月現在で小学校3年生であれば、2020年4月から新学期スタート済で1年半後の
来年(2021年)9月に小学校4年生になります。

今年の9月に間に合わせること。
来年の9月に間に合えばよいことに分けることができる。

・今年の9月に間に合わせること
制度設計やカリキュラム決定、学校の現場準備、オンライン授業準備等

・来年の9月に間に合えばよいこと
法整備、関係する団体との調整

新学期が今年の9月か来年の9月かで
準備のやり方が変わってきます


今年の9月スタートとすると、それまでに準備を終わらせておく必要があります。

来年の9月スタートとするとしたら今年の9月までに準備してスタートしておくことと、
来年の9月までに決めたり調整すればよいことにわけることができる。

来年の9月スタートがよさそうだ

こう考えると、来年の9月スタートの方が実施がスムーズに思われます。

今わかる情報から推測すると
来年9月開始の方がスムーズと思われます。
もちろん、まだはっきりした情報が出てきていませんので
今後出てくる情報で見解が変わってくるかもしれません。

来年の9月スタートとすることで、
9月入学についての反対・慎重な意見にある程度答えることができ
ます


主な反対意見はこんなところでしょうか

(反対意見)①
今年の9月で新学期スタートでリセットすると、それまで半年間で学んだことが無駄になる。
学びが止まってしまう

(それに対する意見)
・1年半の間に終わればよいので、カリキュラムが進んでいる学校はリセットする必要はなく
そのまま進めて来年の9月までに終わればよい
・高校3年生や大学4年生は、希望する生徒は3月度卒業できることも選択肢に入れる
・半年先に進級したい場合は、それも柔軟に検討すればよい

(反対意見)②
学校の現場が混乱する

(それに対する意見)
・どちらにしても混乱している。何もしなければ、時間が過ぎていくだけだ。
ベストな方法は無い。ベターの方法を選ぶべき。
・何とか3月までの1年の間に全てのカリキュラムを実施するのと、
来年の9月までの1年半の間に実施すればよいのと
どちらが対応しやすいかは明白。

(反対意見)③
学校現場では今年の9月まで待たずにすぐにできることをやるべきだ

(それに対する意見)
・できることは今年の9月まで待たずにやればよい
・オンライン授業の準備開始もすぐはじめて、
すべての学校が今年の9月導入できる目標ですすめればよい

(反対意見)④
このような混乱時に文部科学省等の役所の機能・人材を使わない方がよい

(それに対する意見)
・業務負荷は増えると思いますが、今年の9月までにやることと、
来年の9月までにやることを仕分けすることで業務を分散できるのでは。
ただし、これについては文部科学省等の役所にどれほどの
処理キャパシティがあるのか正確にわからないので
これ以上言及できません。

このように、来年9月の新入学、新学期にすれば、
現在就学中の学生について発生が危惧される
問題については対応しやすくなると思われます。

もちろん、非常時であるのでベストな方法はありませんので
こちらの方がベターであると思うのです。
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新小学校1年生の生まれ月による学年の分け方をどうするか

小学校の新1年生を生まれ月によって学年をどう分けるかいう問題があります。
これについては、制度を変えていくわけなので何らかの変化が起こります。
その方法については具体的な案がまだ示されていませんが、
すでに様々な方法がシミュレーションされているはずです。
影響を軽減できる方法もありますので、どの方法がよいかは
議論が必要でしょう。

その方法の一つは、登 誠一郎さん 元内閣外政審議室長 
が書いていらっしゃる記事の中でも
提案されています。

(引用開始)
年間かけて、新入生該当者の生まれ月を1ヶ月ずつ遅らせて、各年13ヶ月を対象期間とする方法が取りうると考える。これによると毎年の入学者数は約108万人となり、教育現場への負担も最小限に抑えられると判断される。

 具体的には、新制度初年度の2021年(来年)9月に小学校に入学する生徒は、2014年の4月から翌年の4月までの13ヵ月間の生まれとし、以降は、基準の生まれ月を毎年1ヶ月遅らせて13ヶ月ずつスライドさせる。そうすると5年目の2025年9月の入学者は、2018年の8月から翌年の8月までに生まれた生徒となり、ようやく8月末までに生まれた生徒が9月1日に入学できるというキリの良い形となる。
(引用終了)


登 誠一郎さんの記事はこちら
「9月入学」は実現可能だ!~問題点と対処法(こちら)

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020043000010.html?page=1

9月新学期を今年スタートにするか来年スタートにするか。
新1年生の学年分けをどうするか。といった具体的な案が出ていないので、
やや議論が混迷してしまうのですが、しばらくしたら具体的な内容が
見えてくるでしょう。

9月入学についてはこちらにも書きましたので
よろしければご覧ください(こちら)





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