★世界の天才と呼ばれる二人の近未来予測

苫米地英人博士の著書「2050年衝撃の未来予測


サピエンス全史」で有名なユヴァル・ノア・ハラリ氏の近著「21Lessons
21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社
2019-11-19




いずれも近未来の予測や提言が書かれています。
といっても、未来は誰も正確には予想ではないわけですから、もちろん一つの予測ということになるでしょう。

著書を読んでみるとある共通する未来像が見て取れます。21世紀を生きる人へのアドバイスにも共通するところがあります。天才と呼ばれる二人が見る近未来の姿とアドバイスがどんなものか読み解いてみましょう。

★人類の近未来の鍵を握るテクノロジー

〇苫米地博士があげる2050年の三種の神器
1.人口知能
2.人口知能を脳で直接操作するインターフェース
3.遺伝子操作
〇ハラリ氏があげるもの
1.人口知能(AI)などのコンピューターテクノロジー
2.バイオテクノロジー


用語の違いはありますが、
人口知能などのコンピューターテクノロジーの発達と遺伝子操作などのバイオテクノロジーが鍵を握るということは共通しています
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★人口知能とバイオテクノロジーが人間と社会にもたらす変化
このテクノロジーが社会や人間にどんな変化をもたらすか。もちろん誰も正確には予測できません。
でも重要な点でお二人の予測には共通点が見られます

〇苫米地博士の予測
・超格差社会の到来
(そのイメージ) 高齢富裕層の住む高層と若年貧困層の住む地下と居住地がわかれる。

(引用開始)
金持ちの高齢者はスーパー人口知能に囲まれて快適な暮らしを満喫し、遺伝子操作や最先端の医療によって若々しいまま200歳まで長生きする。一部の資産家の子供は遺伝子操作によって優秀な頭脳を手に入れる。一方で、大多数の一般人は生身のまま生きていかなくてはなりません。
(引用終了)

〇ハラリ氏の予測
・超格差社会の到来
(そのイメージ) 一握りの超人の階級と、厖大な数の無用のホモ・サピエンスからなる
下層階級へと人類を二分しかねない。

(引用開始)
超富裕層はついに、自分の莫大な富を使って本当にやり甲斐のあることができるようになる。これまで彼らが買えるものといえば、ステータスシンボルがせいぜいだったが、間もなく彼らは生命そのものを買えるようになるかもしれない。
(引用終了)


〇苫米地博士もハラリ氏も、共通して超格差社会の到来を予測しています
これまでの格差と何が違うかです。これまでは、超富裕層も、豪邸、プライベートジェットとかステータスシンボル的なもので格差をつける。満足するというのがせいぜいだったわけです。受ける医療のレベルで寿命が長くなっても、その差は大したことが無かったわけです。

しかし遺伝子操作などのバイオテクノロジーの発達により、近未来では圧倒的な寿命の差が出る。
また健康、頭脳といった生命現象に関する大きな格差が発生するだろう
という点は二人とも共通して指摘しています


未来の事は誰も正確には予測できませんが、天才と呼ばれるお二人が同じような予測をしていることは、とても示唆に富んでいます。
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★超格差社会の貧困層は不幸を感じるか?
貧困層といっても超富裕層はごく一部。それ以外の人たちなので貧困層とは、地球上のほとんどすべての人ということになります。

超格差社会の到来で、貧困層(ハラリ氏の呼ぶ下層階級)は不幸を感じるのかというと必ずしもそうとは断言できないようです。よくわからない。
もしかしたら現在より快適に暮らしているかも。けっこうハッピーに感じる人も多いかもしれません。
快適という意味では、100年前の富裕層より現在の平均的日本人の方が快適な生活を送っているとも言えます。同じようなことです。

〇苫米地博士によれば
日常生活では「地上」も「地下」も大差ない。
・地下に住んでいても、壁や天井に映し出される画像の3D化が進んでいるので、地上と遜色のない生活を送ることができるそうです。

他のテクノロジーも発達しているでしょうから、生活全般は現在より快適かもしれません。

〇ハラリ氏によれば
・AI医師は、現在は何の医療も受けていない何十億の人々にも、これまでよりはるかに優れた医療をはるかに安く提供できるだろう。
・自動運転車への切り替えで、おそらく毎年100万人の命が救われる。
・人間の感情を察知して、それに合わせてAIが音楽をかけてくれる。
といった予測をしています。

AIの判断にしたがっていれば意外と快適に暮らしているということでしょう。
(ただし、貧困層にそのような消費者としての価値が残っていればという但し書き付きです。)

お二人の話を読むと、近未来の貧困層も近未来の世界の有様に特に疑問を持たなければ意外と快適に生活しているかもしれません。
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★「マインドハッキング」という問題

苫米地博士は「マインドハッキングという言葉で表現。
ハラリ氏は「人間をハッキングする」という言葉で表現している。

どういうことかというと
AIなどのコンピューター技術の発達により、
①人間の精神に直接働きかけ、意識や感情をコントロールできるようになる
②自分の自由意志で決めたつもりが、外部からの操作の対象となっている
③脳へのインターフェイスなど生命工学との相乗効果でより直接的に効力を発揮。


苫米地博士は次のように表現
(引用開始)
マインドハッキングとは、その洗脳をより精密に、スピーディに実行する攻撃手段。大衆心理をコントロールできれば、暴力による恐怖と抑圧といった手間をかけずに、その社会を支配することが可能なのです。
(引用終了) 

ハラリ氏は次のように表現
(引用開始)
人生で何をしたいのかよくわかっていなければ、代わりにテクノロジーがいとも簡単にあなたの目的を決め、あなたの人生を支配することだろう。(中略)
たいていの人は自分がほとんどわかっていないので、「自分に耳を傾け」ようとすると簡単に外部からの操作の餌食になってしまう。

自分の頭の中で聞こえる声は、信頼できるものだったためしがない。なぜならその声は必ず、生化学的なバグは言うまでもなく、国家のプロパガンダや、イデオロギーによる洗脳や、商業広告を反映しているからだ。バイオテクノロジーと機械学習が進歩するにつれ、人々の最も深い情動や欲望を操作しやすくなるので、ただ自分の心に従うのは、いっそう危険になる。
(引用終了)


現在でも、自分で決めたつもりが、外部の操作で決めていることはけっこう多いのです
たとえば、テレビやCMは、人間性に直接関係の無い贅沢品や嗜好品を価値のあるもののように思わせます。高級マンションや、高級車、とか年収1000万とか。本当にそれが必要なのか、なぜ欲しいのか本人はよくわかっていないけれど自分の意思で欲しいと勘違いしていることはけっこうあるのです。

近未来には、人口知能とバイオテクノロジーの発達でさらに高度化巧妙化するということです。

★人口知能やバイオテクノロジーが発達した未来を人類は投票して決めたのか?!

人口知能やバイオテクノロジーの発達した未来を、最近人類は投票して選択したのでしょうか?。投票もしていなければアンケートも無かったと思います。

それとは関係なく、企業の思惑と技術者の研究によって発達してきたわけです

もちろん国家が関わっているケースもありますが、多くの国でそれが選挙の主要争点にはなりにくいでしょう。日本でも、消費税率が選挙の争点になってもITの多国籍企業や人口知能の是非が主要争点になっていません。目に見える小銭の数は脳は認識しても、ITの巨大企業や人口知能の問題については
私も含めほとんどの人は正確に理解できません。

苫米地博士やハラリ氏のような卓越した科学者は、問題点に気が付きます。しかし人口知能やバイオテクノロジーの発達の是非については一国の投票行動の範疇を超えています。

超格差社会が到来しても、ほとんどの人に快適な暮らしが提供されるのであれば、当分大きな選挙の争点にもならないでしょう。

そう考えると、人口知能とバイオテクノロジーの発達は、投票行動や
現在の人類の未来の選択に関わりなく進んでいくのでしょう。
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★疑問を持たずにAIとバイオテクノロジーに従っておけば、近未来は案外とハッピーに暮らせそう。でも自分自身に主導権をもって生きたいと望むなら

ハラリ氏は次のように述べています
(引用開始)
今この瞬間も、さまざまなアルゴリズムがあなたをじっと眺めている。(中略)
もし、あなたの中で起こっていることを本当にアルゴリズムがあなたよりよく理解できるのなら、権限はアルゴリズムに移る。もちろんあなたは、権限はアルゴリズムに譲り、アルゴリズムを信頼して自分のこともそれ以外の世の中のこともすべて決めてもらって、満足そのものかもしれない。

それならば、くつろいで、そういう暮らしを楽しめばいい。何一つ手出しする必要はない。アルゴリズムが万事片づけてくれる。
(引用終了)


アルゴリズムに従っておけば、けっこうハッピーに暮らせそうだ。ハッピー、アンハッピーという感情でさえAIがうまくコントロールしてくれそうだ。アルゴリズムに従っておけば、迷いや悩みは皆無かもしれない。

それはそれでよいかもしれない。

しかし、少しでも自分自身についての支配権を維持したいと考えるならどうしたらよいでしょうか。

ハラリ氏はこう述べている
(引用開始)
自分という個人の存在や生命の将来に関して、多少の支配権を維持したければ、アルゴリズムよりも先回りし、アマゾンや政府よりも先回りして、彼らよりも前に自分自身を知っておかなければならない。
(引用終了)

(引用開始)
自分は何者か、そして、人生に何を望むかを知るために。もちろんこれ、すなわち汝を知れ、は本書で一番古い格言だ。哲学者や預言者は何千年にもわたり、人々に自分自身を知るように促してきた。だが二十一世紀ほど、この助言の実行が急を要することはこれまでになかった。
(引用終了)


ハラリ氏は、
自分自身について多少の支配権を維持したければ、自分が何者か、何を望んているかを問いかけ続けることが大切だと
述べているようだ。

苫米地博士は、誰かのコントロールから独立して生きる方法の提案として次のように述べています。

職業について
(引用開始)
国際金融資本の奴隷にならないためには、私たちはどう生きればよいでしょうか?その答えは至ってシンプルです。「やりたいことをやれ!」
この一言につきます。
(引用終了)


そしてその理由の一つとして、
(引用開始)
2050年で必要とされているだろう機能を、現時点で推測することはできない、ということです。そして、何が必要とされるか分からない以上、功利的なモチベーションよりも自分の感性に従って生きた方が、結果として生産性が高い商品・サービスを生み出せる可能性が高いからです。


とてもシンプルに意訳させていただくと、
「何をすれば稼げるとか考えすぎずに、自分の感性にしたがって

やりたいことをやれ

ただし、そのやりたいこととして意識に浮かぶことも、外部からの操作が入っているので、本当にやりたいことなのかよく考えてね」
ということなのでしょう。

ここまで、苫米地博士とハラリ氏が述べている近未来予測と両氏のアドバイスをまとめてみました。

こうやって読んでみると、世界の中でも天才と呼ばれるお二人の描いている近未来の姿やアドバイスには共通する点があると思えます。もちろん、未来は正確にはわからないし、本当にそうなるかは誰にもわからないのでそのままうのみにする必要はないでしょう。
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お二人のおっしゃっている近未来を生きる人へのアドバイスを意訳して、自分の子供に教えてあげるとしたらこんなところでしょう。

・人口知能とバイオテクノロジーの発達した未来には、自分であまり考えないで暮らすことに満足であればそれなりに快適に暮らせそうだ。

・でも自分自身に少しでも主導権を持って生きたいと望むなら、やりたいことをやることだね。

・もちろんそれが本当にやりたいことなのかよく考えてみることが必要だよね。親の言う事はあてにならないけどね。


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